逢魔が刻?はたまたコミカル?
桜の花びら舞い散る、あたたかい夜の話。
夕飯の買い物をおえ,家路を急いでいた。
家路の途中に,6車線もある道路を渡るために、歩道橋がある。
私は,重い袋をかかえながらそれを登っていた。
突然,足もとをすり抜けていく黒い影。
ネコか?いや、ネコではない。
短い足、長めの胴体、長い尻尾。
そばに誰もいなかったのをいいことに,
好奇心にまかせて,階段をかけ上がり,走り,かけ下りる。
それは,マンションの植え込みに消えていった。
ふと,森見登美彦の『きつねのはなし』を思い出す。
しししと笑う化け物。
古井戸のわきに狐に似たケモノがいることに気づいた。しかし胴がいやに長い。顔は丸くて狐のように尖っていない。
〜「魔」より
生温かい風が通り過ぎる。
ーーー
今日は冷え込んでますが,初夏のような陽気に近づいていた月初め,
こんな生きものに遭遇しました。
都会の片隅にもいるのですね。イタチ?ハクビシン?
なんか尻尾の長いケモノの話が出てくる話があったな、誰の作品だったかな?と、その後、家にたどり着くまで頭を悩ませた結果、森見さんの作品だ!と思いだしました。
彼らが都会の生活に適応し,歩道橋を我が物顔で使っているのを目の当たりにしたのかと思うと、なんだかクスリと笑えた、そんな話。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/28
- メディア: 単行本
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