真田騒動 -恩田木工

 『剣客商売』へ先に触れたものの、池波作品との初めての出会いは、
この『真田騒動 -恩田木工』です。弟・真田幸村と較べると、あまり表舞台には出てきていない兄 ・真田信幸の魅力にやられてしまう作品。
 彼らが実際はどのような人であったのか知りようもないものの(ある程度は、残されている文書等から想像はできるけれど)、血肉の通った人として描いてしまうのが、作家さんの凄さですね。そして、池波作品では、やたらと「肉置きの豊かな女性」が出てくるなと思ったり。お好みだったのかしら。

真田騒動―恩田木工 (新潮文庫)

真田騒動―恩田木工 (新潮文庫)


 そしてユング共時性?というのか、ブックオフでうろうろしていたら、こんな漫画も発見。
 こちらは”於通”が主人公。於通という人は、権力者の側にありつつも、自身の道を昇華させていったところなど、額田王をちょっと彷彿とさせます。

イシュタルの娘~小野於通伝~(1) (Be・Loveコミックス)

イシュタルの娘~小野於通伝~(1) (Be・Loveコミックス)