Goodbye, Ray Bradbury

SF作家のレイ・ブラッドベリの訃報が,昨日届きましたね。
ご健在だったことすら知らなかった一読者に過ぎませんが,出会いのきっかけは,村上春樹さんの『風の歌を聴け』でした。*1

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

メインで触れているのは,あとがきで

もしデレク・ハートフィールドという作家に出会わなければ小説なんて書かなかっただろう,とまで言うつもりはない。

とある通り,ハートフィールドなんですが,

ハートフィールドの作品のひとつに...(中略)...まるでレイ・ブラドベリの出現を暗示するような短編がある。

という一文で,図書館へ探しに行きました。
(いや,初めはハートフィールドを探しに行ったんだけど,置かれてなくて。ブラッドベリの『火星年代記』があったのです。)

英語の勉強だ!と思って,原文でチャレンジしたのですが,それでも十分面白かった。字面から伝わる情報は,日本語の方が英語より圧倒的に豊かだとは思うのですが,『火星年代記』の字面も独特の雰囲気を醸し出していました。*2
手元には残念ながらないので,また図書館へ借りに行ってみようかな。

(この作品もタイトルが素敵。読んでみたい。)

たんぽぽのお酒 (ベスト版文学のおくりもの)

たんぽぽのお酒 (ベスト版文学のおくりもの)

*1:どの作品で言及してたかな,と色々漁っていた過程で,パラパラと再読。私に取っては,陽のあたっている木の床の上にたまった砂がジャリジャリというような,そんな心象風景が読後に残る作品です。

*2:薄い緑色,という印象です。